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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科62巻5号

1990年05月発行

トピックス 嚥下障害

嚥下障害のリハビリテーション

著者: 伊藤裕之

所属機関: 1神奈川リハビリテーション病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.391 - P.396

文献概要

はじめに
 身体障害者が増加するとともに,その障害も重度化していることが指摘されている1)。身体障害の重度化の一つは,一人の障害者が四肢運動機能障害以外に多くの障害を合併していることである。そのなかで,最も問題となる障害の一つが嚥下障害である。
 リハビリテーション(以下,リハと略す)を定義することは難しい。現在,リハは,狭義には,訓練の意味で使われることが多いが,広義にはリハは訓練だけではなく,社会的あるいは職業的障害の軽減もリハに含まれる。すなわち,リハは種種の障害による日常生活上の不自由度を最小限にすることを目的とする科学である。しかし,リハの歴史的経過から,リハには外科的な治療は含まれない。外科的治療をリハとするならば,鼓室形成術や鼻中隔矯正術もリハとなってしまうからである。ちなみに,整形外科の人工関節置換術はリハとは考えられていない。本稿では,上記の意味のもとで,神奈川リハビリテーション病院の経験より,嚥下障害のリハに関する一般的事項について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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