icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科62巻6号

1990年06月発行

原著

小脳膿瘍を併発した口腔底嚢胞の1症例—甲状舌管嚢胞の診断に関する考察

著者: 小山内龍一12 山根雅昭3

所属機関: 1都立神経病院神経耳科 2埼玉医科大学総合医療センター耳鼻咽喉科 3東京大学分院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.507 - P.511

文献概要

はじめに
 甲状舌管嚢胞は胎児期の甲状舌管の遺残物であり,正中頸嚢胞という臨床診断名が示すとおり,前頸部正中に存在することが多いが,時には口腔底腫瘤として臨床症状をあらわして診断上問題になることがある。今回我々は小脳膿瘍を併発した口腔底嚢胞の1症例を経験したが,嚢胞壁の病理学的所見からは類表皮嚢胞の診断が妥当と思おれたものの,手術所見として嚢胞から舌骨につながる索状物があったため甲状舌管嚢胞の可能性もあると考えられたので,ここに甲状舌管嚢胞の診断に関する考察を含め,症例を報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら