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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科62巻7号

1990年07月発行

文献概要

トピックス 顔面神経麻痺

顔面神経麻痺の治療

著者: 小池吉郎1 斉藤修1

所属機関: 1山形大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.565 - P.569

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はじめに
 末梢性顔面神経麻痺を呈する疾患のうち,ベル麻痺は70数%であり,次いでハント症候群が約10%を占める1)。ベル麻痺の予後はハント症候群に比べ概して良好とされるものの,完全に回復するものは約60%で,残る30〜40%前後は不完全治癒となり,何らかの後遺症を残す。さらにこハント症候群では諸治療にこもかかわらず半数以上の症例が完全麻痺に至り,これらの症例の予後は極めて不良である。
 しかしながら最近では顔面神経麻痺,特にベル麻痺の病態が少しずつ明らかになるにつれて病態に即したより合理的な治療法が開発され,治癒率の向上がめざましく,特にステロイドを主体とした保存的療法は,現在ベル麻痺の治療のfirstchoiceになっている。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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