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鏡下咡語
リヨン大学留学の思いで
著者: 犬山征夫1
所属機関: 1北海道大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.604 - P.605
文献購入ページに移動 もう23年も前のことになるが,私の恩師である鈴木安恒先生(当時慶大教授)の御推薦と現日仏医学会会長である国重信彦先生の御指導により,フランス政府給費技術留学生としてリヨン大学に留学する機会を与えられた。正直なところドイツ語は高校2年の時から大学2年まで4年間勉強していたので多少の自信はあったが,フランス語に関してはNHK教育テレビで少しかじった程度であったので全く自信がなかった。従って留学生試験を受けるまでの1年間はフランス人について必死で勉強した。
当時はまだ外国に留学する人も少なかったため,鈴木教授をはじめ医局員総出の見送りを受けながら羽田を後にした。何しろ飛行機に乗ることさえ初めてであった上,Air Franceには日本人スチュワーデスは搭乗しておらず本当に不安であった。南廻りであったため30時間の長旅に疲れ果てた末パリのオルリー空港になんとかたどり着いた。
当時はまだ外国に留学する人も少なかったため,鈴木教授をはじめ医局員総出の見送りを受けながら羽田を後にした。何しろ飛行機に乗ることさえ初めてであった上,Air Franceには日本人スチュワーデスは搭乗しておらず本当に不安であった。南廻りであったため30時間の長旅に疲れ果てた末パリのオルリー空港になんとかたどり着いた。
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