文献詳細
原著
文献概要
緒言
放線菌症は,一般に,Actinomices israeliiの感染によって起こる疾患で,臨床的に板状硬結,多発性小膿瘍の形成,開口障害を主症状とし,病巣内あるいは膿汁中に菌塊の認められることが特徴的とされ,その約60%が,顔頸部に発症するといわれている。以前は難治性の疾患といわれていたが,抗生物質の出現により予後良好な疾患となった反面,定型的な症状を呈するものは少なくなり,ますますその診断が困難になったように思われる。
今回我々は,頸部放線菌症の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
放線菌症は,一般に,Actinomices israeliiの感染によって起こる疾患で,臨床的に板状硬結,多発性小膿瘍の形成,開口障害を主症状とし,病巣内あるいは膿汁中に菌塊の認められることが特徴的とされ,その約60%が,顔頸部に発症するといわれている。以前は難治性の疾患といわれていたが,抗生物質の出現により予後良好な疾患となった反面,定型的な症状を呈するものは少なくなり,ますますその診断が困難になったように思われる。
今回我々は,頸部放線菌症の1例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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