文献詳細
原著
Campomelic dysplasiaの1症例
著者: 高橋志光1 加藤昭彦1 矢野原邦生1 田畑しおり2 矢花正3
所属機関: 1山田赤十字病院耳鼻咽喉科 2山田赤十字病院小児科 3山田赤十字病院臨床検査部組織検査室
ページ範囲:P.77 - P.82
文献概要
Campomelic dysplasiaはギリシャ語にて,“champe”(=curvature,bent=屈曲)+“melos”(=extremitis,limbs=四肢)すなわち屈曲した四肢を表わす言葉より命名された疾患名で,四肢の屈曲(特に下肢),特徴的な顔貌,気管軟骨の形成不全を特微とした致死性小人症である。本疾患は全身性の重症な軟骨形成不全が原因となる哺乳障害,呼吸障害を主訴とし,新生児期または乳児期に死亡するとされている。今回われわれは当疾患による呼吸困難に対して気管切開を行った1例を経験したので若干の文献的考察を加え報告する。
掲載誌情報