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原著
頸動脈小体腫瘍の1治験例—術中内シャントの一工夫と頸動脈小体腫瘍の組織学的検討
著者: 村上匡孝12 松岡秀樹12 後藤達也12 任書熹12 中村昭光3
所属機関: 1京都第一赤十字病院耳鼻咽喉科 2現:京都府立医科大学耳鼻咽喉科 3京都第一赤十字病院心臓血管外科
ページ範囲:P.769 - P.776
文献購入ページに移動頸動脈小体(carotid body)は,頸動脈分岐部の後壁外膜内に位置し呼吸,脈拍,血圧などを調節する化学受容器(chemoreceptor)と考えられており,そこに発生する頸動脈小体腫瘍は比較的稀であり摘出に難渋する腫瘍とされている1,2)。
今回われわれは,左頸部無痛性腫瘤を主訴として来院した頸動脈小体腫瘍症例を経験,術中頸動脈バイパスとして簡単なシャントを工夫し,容易に全摘出することができた。今回得た腫瘍の免疫組織化学的所見を併せ,若干の考察を加えて報告する。
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