耳鼻咽喉科・頭頸部外科63巻10号

1991年10月発行

原著

下口唇巨大静脈性血管腫の1症例

著者： 名倉三津佳¹ 黄永信理¹ 石田直人¹ 向高洋幸¹ 中島仁¹

所属機関： ¹聖隷浜松病院耳鼻咽喉科

ページ範囲：P.807 - P.810

文献概要

　はじめに
　耳鼻咽喉科領域にみられる血管腫は，大部分が組織奇形や過誤腫に属し，その病理所見は海綿状または毛細管性血管腫に属するものが多いとされている。
　われわれはその腫大により摂食困難に陥り，全身衰弱まできたした下口唇の巨大静脈性血管腫を経験したので，若干の文献的考察を加えて報告する。