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原著
気道確保を要した急性喉頭蓋炎の3症例
著者: 坂口正範1 飯沼和枝2 花村潔2 雄山瑞巌3 原島規吉3 吉江忠正4
所属機関: 1国立松本病院耳鼻咽喉科 2国立松本病院小児科 3国立松本病院麻酔科 4吉江医院
ページ範囲:P.811 - P.815
文献購入ページに移動急性喉頭蓋炎はしばしば急激な経過をとって呼吸困難が悪化し,時には症状初発から数時間のうちに気道閉塞に陥ることもあるため,その治療にあたっては気道確保が最も重要な問題となる。特に小児においてはその緊急性が高い1〜3)。
一方本疾患は欧米では1〜5歳の幼小児に好発するといわれているが1〜5),本邦における報告例6〜9)は驚くほど少ない。
われわれは1990年4月から1991年5月までの約1年間に,気道確保を要した急性喉頭蓋炎症例を3例(小児2例,成人1例)経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
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