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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科63巻11号

1991年11月発行

文献概要

特集 外来診療マニュアル—私はこうしている I.症状の診かた・とらえ方—鑑別のポイントと対処法

12.眼球突出

著者: 西村善彦1

所属機関: 1兵庫医科大学耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.50 - P.53

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 眼球突出だけの症状を主訴とする患者は,まず眼科を受診する.耳鼻科には,以前に,あるいは始め鼻が悪くて,眼球の位置異常を生じてきた患者が送られてくる.後者の場合はすでに診断がある程度確定しているから,治療の方針が問題となる.前者では,眼科での種々の検査から,耳鼻科領域の疾患の併発症状として眼球が突出したと判断されたものが,追って耳鼻科に送られてくる.それならば,眼球を突出させる疾患についての大雑把な知識を耳鼻科医が持っていれば,われわれの治療の対象となりうるもの,他科(眼科,脳外科)との共同のもとに治療をするべきもの,治療のある時期を他科(放射線科)に依頼するものなど,この症状への対処の仕方はおのずから明かとなる.
 まず,どのような機転が眼球を突出させるのかをまとめてみた(表1).
 つぎに,視点をかえて,どのような疾患が眼球を突出させるのかを整理してみた(表2).

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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