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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科63巻11号

1991年11月発行

特集 外来診療マニュアル—私はこうしている

II.外来治療の実際—私の処方

33.開口障害

著者: 坂本裕1

所属機関: 1川崎市立川崎病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.214 - P.215

文献概要

 概説
 顎関節の運動障害をきたす要因としては1)急性因子,2)慢性因子に大別し得る.急性のものとしては外傷,感染などで顎関節や側頭窩,翼口蓋窩の筋群に傷害や炎症が及んだ場合で,智歯周囲炎,扁桃周囲膿瘍などでしばしばみられる.稀ではあるが破傷風による急性の開口障害,嚥下障害も忘れてはならない.扁桃摘出術,上顎洞根治手術などの際開口器で過度の開口を強いた後にみられる開口障害もこのような要因による.慢性のものとしては顎関節症として一括される慢性,非炎症性顎関節障害をはじめ腫瘍性(上顎癌の後壁浸潤など)のもの,RAなど膠原病による顎関節障害などがある.頭頸部癌などに対する放射線療法で照射野が咬筋群周辺にかかっていると筋の線維化をきたし開口障害の一因になる.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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