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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科63巻11号

1991年11月発行

文献概要

特集 外来診療マニュアル—私はこうしている II.外来治療の実際—私の処方

47.声変わり障害

著者: 米川紘子1

所属機関: 1近畿大学医学部耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.246 - P.247

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 声変わり(変声) mutation of voiceは思春期における第二次性徴の一つである.男子では12〜13歳頃からおこり3カ月から1年以内に完了する.声の変化は男子に著明で,声域の下限,話声位が約1オクターブ下がる.女子では音色の変化が主で,声域は上下にやや拡大し話声位が約2音半下がる程度である.変声期間に嗄声や,喉頭部異常感を伴う場合が多い.これらは,変声期が過ぎれば自然に消失する.
 声変わり障害とは声変わりの経過が異常で種々の音声症状があらわれる場合をいう.喉頭の急激な発育に機能調節がうまくついていけない状態で,いわゆる機能的音声障害と考えられる.変声期の声の乱用,心理的な不安定さも関与しているという.治療は裏声発声を地声に戻してやる発声訓練を行う.予後は良好である.

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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