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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科63巻12号

1991年11月発行

原著

最近10年間のアブミ骨手術の検討

著者: 星野知之1 水田邦博1 酒井丈夫1 向高洋幸1 宮下弘2

所属機関: 1浜松医科大学耳鼻咽喉科 2焼津市立病院耳鼻科

ページ範囲:P.857 - P.861

文献概要

 はじめに
 アブミ骨手術は欧米ではもっぱら耳硬化症に対して行われ,おびただしい数の手術経験をもつ耳科医がいる。しかし近年では手術をやりつくした感があり,“post-stapedectomy era”とよんで著明な耳科医でも,1年に50ほどの手術を行い,これが最近の平均的なstapes surgeonではないかと述べられている1)。わが国では反対に近年手術症例が増加してきているが,欧米に比べるとはるかに少ない。
 われわれは最近10年間に浜松医科大学とその関連病院で,38例45耳にアブミ骨手術を行った。これらの症例を検討してみると,欧米の報告とはちがったわが国での特微が現われているように思われるので,retrospectiveに検討した結果を報告する。わが国でも国外でも,耳硬化症あるいは耳小骨奇形など疾患に関連してアブミ骨手術を検討した報告は多いが2),手術から適応になった疾患や結果を検討した報告は少ない3)

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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