文献詳細
原著
内頸静脈血栓症から肺癌が発見された1例
著者: 三国尚志1 小笠原誠1 西沢典子1 田中克彦1 明神一宏2 中林武仁3
所属機関: 1国立札幌病院耳鼻咽喉科 2国立札幌病院心臓血管外科 3国立札幌病院呼吸器科
ページ範囲:P.953 - P.957
文献概要
抗生物質が出現する以前には,口腔や咽頭の炎症に続発するdeep neck infectionや内頸静脈血栓症はしばしばみられ1),ともに致命的な病態として恐れられていた。しかし,近年は抗生物質の使用により,これらの重篤な感染合併症は非常に稀なものとなった。
内頸静脈血栓症は,その近傍の感染から生じることがよく知られているが,その他にも薬剤の頻回の静脈注射,中心静脈カテーテルの長期留置,外傷なども原因にあげられている。
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