文献詳細
原著
CT上異常を認めなかった視神経管骨折の1例
著者: 森田恵1 伊藤光子2 高橋正紘3 櫻林なおみ4 金子行子5
所属機関: 1東京女子医科大学医学部耳鼻咽喉科教室 2至誠会第二病院耳鼻咽喉科 3慶應義塾大学医学部耳鼻咽喉科教室 4東京女子医科大学医学部眼科教室 5至誠会第二病院眼科
ページ範囲:P.149 - P.152
文献概要
視神経管骨折の診断は,眼科検査がその大半を占めるが,骨折を他覚的に証明するために,最近では高分解能CT scanの有用性が報告されている。Manfrediら1)は従来のX線検査で篩骨洞,蝶形骨洞に出血陰影を認める例,あるいは視力障害を伴う例では,CT scanは眼科的諸検査と同等の価値があると述べている。今回我々は,CT scanには異常を認めず一見心因性視力障害と思われたが,手術で骨折を確認した症例を経験したので報告する。
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