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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科63巻2号

1991年02月発行

原著

抜歯に起因する急性副鼻腔炎による眼窩内蜂窩織炎の1症例—手術的治療の適応について

著者: 川浪貢1 飯塚桂司1 柏村正明1 三国尚志1

所属機関: 1市立釧路総合病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.157 - P.160

文献概要

 はじめに
 急性副鼻腔炎による眼窩内合併症は,抗生物質の開発,発達により著しく減少しているが,現在もなお副鼻腔炎による眼窩内合併症が報告されている1)。原因として,副鼻腔と眼窩は解剖学的に隣接するため副鼻腔の炎症が直接的に波及しやすいこと,副鼻腔の静脈還流も眼静脈を経由して海綿静脈洞に流入することなどが考えられる。
 今回我々は,抜歯に引き続き起こった急性副鼻腔炎の炎症が眼窩内に波及し,眼窩蜂窩織炎となり,手術を要した症例を経験した。未だ明確にどのような状態,または病期で手術的治療に踏み切るべきか述べられたものは少なく,今回経験した症例を報告するとともに,病因,感染経路,さらに手術的治療の適応について考察した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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