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鏡下咡語
投稿論文のレフェリー制度
著者: 奥田稔1
所属機関: 1日本医科大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.248 - P.249
文献購入ページに移動 1.審査制度
学術雑誌への論文掲載に審査(レフェリー)制度が一般化している。投稿原稿に対し,多くは複数の審査員が依頼され,その論文がその雑誌に掲載する価値があるか否かを審査し,その結果をふまえて掲載の可否が決定される制度である。
学校の試験をはじめとしてどんなことでも審査されるのは当人にとっては億劫である。審査の結果がよければ問題は少ないが,批判的な結果になると当人はもちろん,当人の属する教室も愉快なことではない。批判が当を得ていれば納得もしようが,立場の相違や基本的考えの相違がある時は紛争の種になりかねない。審査員が不公正の場合は論外である。審査員も東洋的礼儀に従ったり,紛争を恐れるあまり,好い加減のところですましてしまったり,正直にすぎて後で不快な思いをすることがある。外国の一流雑誌にはこの制度が古くからあったが日本の風土に馴染まないように思われて今までは敬遠されがちであった。学術会議で認める学術団体の条件として,審査制度をもつ雑誌の発行が掲げられている。そして審査制度をもつ学術雑誌が本邦でも急増している。
学術雑誌への論文掲載に審査(レフェリー)制度が一般化している。投稿原稿に対し,多くは複数の審査員が依頼され,その論文がその雑誌に掲載する価値があるか否かを審査し,その結果をふまえて掲載の可否が決定される制度である。
学校の試験をはじめとしてどんなことでも審査されるのは当人にとっては億劫である。審査の結果がよければ問題は少ないが,批判的な結果になると当人はもちろん,当人の属する教室も愉快なことではない。批判が当を得ていれば納得もしようが,立場の相違や基本的考えの相違がある時は紛争の種になりかねない。審査員が不公正の場合は論外である。審査員も東洋的礼儀に従ったり,紛争を恐れるあまり,好い加減のところですましてしまったり,正直にすぎて後で不快な思いをすることがある。外国の一流雑誌にはこの制度が古くからあったが日本の風土に馴染まないように思われて今までは敬遠されがちであった。学術会議で認める学術団体の条件として,審査制度をもつ雑誌の発行が掲げられている。そして審査制度をもつ学術雑誌が本邦でも急増している。
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