文献詳細
原著
眼窩および頭蓋内に進展した後部副鼻腔原発の胎児型横紋筋肉腫の1症例
著者: 沖田渉1 小川恵子1 山根雅昭1 市村恵一1 飯沼壽孝1 小山和行2
所属機関: 1東京大学医学部附属病院分院耳鼻咽喉科 2東京大学医学部附属病院放射線科
ページ範囲:P.251 - P.258
文献概要
横紋筋肉腫は中胚葉系腫瘍の中でも極めて悪性度が高く,予後不良の疾患である。頭頸部はその好発部位であるが,特に鼻副鼻腔領域は比較的頻度が高く,頭蓋内に近接する解剖学的な理由により,その診断と治療に困難を呈する場合が多い。最近われわれは,副鼻腔より中頭蓋内に進展し,化学療法のみで寛解に至った若年者の横紋筋肉腫症例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。
掲載誌情報