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原著
内耳道狭窄に先天性一側性顔面神経麻痺と外転神経麻痺を伴った1症例
著者: 牧野伸子1 松本達始1 八田千広1 田矢直三1 石田稔1 田中昌子1
所属機関: 1大阪府立病院耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.569 - P.572
文献購入ページに移動内耳奇形については,従来より,組織学的分類がなされてきた1)。近年,画像診断の進歩により,側頭骨の形態学的異常の報告2)も増加しており,新しい分類が試みられつつあるが,内耳道狭窄は,それほど多いものではない。内耳道狭窄に同側の先天性顔面神経麻痺と,高度感音性難聴,前庭機能障害を伴った症例はGratzら3),麻生ら4),増田ら5)の4例の報告があるのみである。今回われわれは,先天性一側性顔面神経麻痺に,同側の高度感音性難聴,前庭機能障害を伴い,かつ,両側性外転神経麻痺を有し,X線学的には,患側の内耳道の狭窄を認めた症例を経験したので報告する。
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