icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科63巻8号

1991年08月発行

文献概要

トピックス 舌癌の治療 Stage Ⅲ,Ⅳ症例の治療

九州がんセンターの場合

著者: 中島格1 野村和1

所属機関: 1国立病院九州がんセンター頭頸科

ページ範囲:P.623 - P.628

文献購入ページに移動
 はじめに
 Stage Ⅲ,Ⅳの舌癌の治療が与えられたテーマだが,同じstageⅢ以上の進行癌でも遠隔臓器転移を有するM1症例は姑息的な治療が主体となるので,今回は対象外として触れない。本項ではT3N0M0やリンパ節転移(N1)を有するstageⅢおよびT4N0やany TN2(or 3)としてのstage Ⅳ舌癌のように,局所進展やリンパ節転移陽性症例を対象に,現在われわれの施設で行っている治療を中心に述べる。
 また,術前,術後に行う(neo) adjuvant che-motherapyや放射線治療は,この数年の間にも変化しつつあり,当施設でも色々な検討を行いつつ治療の一環として組み入れている。とくに,著者が当施設九州がんセンターに赴任した1988年4月とほぼ時期を同じくして,小線源埋没療法(Ir)が開始され,一方で久留米大学形成外科教室(田井良明教授)の協力を得ての術後の再建外科を始めるようになった。そこで本項では,過去3年間の症例を中心に現在われわれがとり入れている治療方式について触れてみたい。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up
あなたは医療従事者ですか?