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原著
耳鼻咽喉科手術における悪性高熱症の経験
著者: 小橋眞美子1 酒井昇1 石川和郎1 浅井俊幸1 犬山征夫1 劔物修2 櫻谷憲彦2
所属機関: 1北海道大学医学部耳鼻咽喉科 2北海道大学医学部麻酔科
ページ範囲:P.661 - P.664
文献購入ページに移動悪性高熱症(Malignant hyperthermia)は全身麻酔合併症の中では比較的稀なもののひとつである。1937年Guedel1)により初めて症状の記載がなされて以来,多くの報告が見られるが,その原因および病態は十分明らかにされているとはいい難い。ダントロレンの臨床応用によりその死亡率は低下したといわれるが2,3),今なお全身麻酔の重大な合併症のひとつである。われわれが文献を渉猟し得た範囲では,耳鼻咽喉科領域で過去10年間に21例の報告がある。今回われわれは,中耳根治術中に悪性高熱症が出現した症例を経験したので,文献的考察を加えて報告する。
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