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文献概要
原著
味覚異常を主訴とし亜鉛投与で改善を認めたCronkhite-Canada症候群の1症例
著者: 古田晋也1 冨川寛1
所属機関: 1日本大学医学部耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.687 - P.691
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Crokhite-Canada症候群1)は非遺伝性で多くは中年以後に発症し,消化管ポリポージス,皮膚の色素沈着,脱毛,爪甲の萎縮・脱落を四主徴とする稀な疾患であり,原因はなお不明である。しかし過去の報告を検討すると味覚障害を初発症状として発症している報告も多く2),本症候群と味覚障害とは何らかの関係があると推定される。今回味覚障害を主訴としてCronkhite-Canada症候群と診断し得た症例に対して,亜鉛内服療法を行ったところ,諸症状の改善を認めたので,若干の考察を加えて報告する。
Crokhite-Canada症候群1)は非遺伝性で多くは中年以後に発症し,消化管ポリポージス,皮膚の色素沈着,脱毛,爪甲の萎縮・脱落を四主徴とする稀な疾患であり,原因はなお不明である。しかし過去の報告を検討すると味覚障害を初発症状として発症している報告も多く2),本症候群と味覚障害とは何らかの関係があると推定される。今回味覚障害を主訴としてCronkhite-Canada症候群と診断し得た症例に対して,亜鉛内服療法を行ったところ,諸症状の改善を認めたので,若干の考察を加えて報告する。
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