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原著
Sweep Frequency Tympanometryで予測できた先天性耳小骨離断の1例
著者: 斎藤啓光1 藤田博之1 佐伯哲郎1 永瀬茂代1 舩坂宗太郎1
所属機関: 1東京医科大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.711 - P.715
文献購入ページに移動現在チンパノメトリーは,滲出性中耳炎や耳管狭窄症の診断に有効な手段として,広く普及している。しかし,本法は外耳道圧変化に伴う中耳のインピーダンス変化を測定するものであり,プロープ音が220Hzと低いため,中耳インピーダンスのうち,主にスチフネスリアクタンス変化が反映される。このため,中耳病変の中でも主に,マスリアクタンス成分である耳小骨病変の診断には不十分である1,2)。今回われわれは,通常のインピーダンスオージオメトリを改良したSweep Fre-quency Tympanometryを使用し,耳小骨離断との診断のもとに手術を行い,術後聴力改善が得られ,術後のSweep Frequency Tympanogramでも改善を認めた1例を経験したので,ここに報告する。
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