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原著
滲出性中耳炎と慢性副鼻腔炎を合併したImmotile cilia症候群の1例
著者: 波多野篤1 斎藤龍介1 宇野芳文1 金谷真1 古賀浩徳2 安田英己2
所属機関: 1岡山済生会総合病院耳鼻咽喉科 2岡山済生会総合病院内科
ページ範囲:P.757 - P.761
文献購入ページに移動気道粘膜には多数の線毛細胞が存在し,上皮表面の線毛運動により異物や細菌を運搬除去して生体の防御機構の一端を担っている。Immotile cilia syndromeはこれらの線毛の先天的異常のため線毛運動不全を起こし,上,下気道に感染を反復したり,精子鞭毛運動不全による男子不妊などさまざまな症状を呈する疾患である1,2)。この度,長期にわたって肺炎を反復し,臨床的に慢性副鼻腔炎と滲出性中耳炎を合併したImmotile cilia syndromeの1例を経験したので報告する。
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