文献詳細
文献概要
原著
直達外力による外リンパ瘻症例
著者: 大山義雄1 滝沢竜太1 山口潤1 馬場俊吉1 八木聰明1
所属機関: 1日本医科大学耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.795 - P.798
文献購入ページに移動外リンパ瘻は,内耳窓より鼓室内に外リンパが漏出する病態で,昭和58年に診断基準が呈示されその認識が高まっている。
内耳窓破裂の原因として,先天性奇形に伴うものや手術,腫瘍,外陽などの後天性のもの,さらに原因不明(特発性)のものがあげられる。
外傷性外リンパ瘻は,1968年Feeら1)が初めて報告して以来,本邦でも数多くの報告例が認められる2〜8)。しかし,経外耳道直達外力による外リンパ瘻症例の報告は比較的稀である。今回われわれは耳カキなどの直達外力により外リンパ瘻をきたした6例を経験したので,その症状,所見,術後経過などにつき若干の文献的考察を加えて報告する。
掲載誌情報