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原著
血清抗体測定によるChlamydia PsittaciおよびChlamydia trachomatisと耳鼻咽喉科疾患との関連性に関する検討
著者: 小川浩司1 橋口一弘1 和山行正2
所属機関: 1北里研究所病院耳鼻咽喉科 2北里大学衛生科学検査研究センター
ページ範囲:P.179 - P.183
文献購入ページに移動クラミジアは微生物学上の分類ではⅡ 門(Bac-teria)第18部(Rickettiales目,Chlamydiales目)に属し,1科1属で,現在はChlamydia psittaci,Chlamydia trachomatis,Chlamydia pneumoniaeの3種からなる。
C.Psittaciはおうむ病(psittacosis)の病原体でC.trachomatisはトラコーマ,鼠径リンパ肉芽腫,近年では非淋菌性尿道炎などの性感染症や乳児の無熱性肺炎を起こすことが明らかになった菌である。筆者らはC.pneumoniaeと耳鼻咽喉科疾患との関連性については,血清学的に調べても非常に高いものがあることを認め本誌上で報告した1)。また,滲出性中耳炎や種々の扁桃炎患者からC.tra-chomatisを分離培養し,これらの耳鼻咽喉科疾患における病原性について論じてきた2〜4)。
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