文献詳細
原著
頸部縦隔に広範な蜂窩織炎がみられたLudwig's anginaの1剖検例
著者: 杉原志朗1 小川晃1 佐竹文介2 牧野総太郎2 松浦鎮2 鈴木忍3 本間学3 中里洋一3
所属機関: 1群馬県立がんセンター病理部 2群馬県立がんセンター頭頸部 3群馬大学医学部第1病理学教室
ページ範囲:P.193 - P.197
文献概要
Ludwig's anginaは1836年にLudwig1)により最初に記載された顎下部の蜂窩織炎である。しばしば急性の経過をとり,生命を脅かす予後不良の疾患である。Ludwig's anginaを引き起こすさまざまな要因が考えられるが,歯髄炎や口腔内の炎症などが報告されている。その他糖尿病などのさまざまな病態での本症の発生が認められる。われわれは本症と思われる1剖検例を経験したので報告する。
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