文献詳細
原著
症候性三叉神経痛—4症例の経験から
著者: 鰐渕伸子1 石塚洋一2 丸山敬史2 秋元淑子3
所属機関: 1帝京大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2帝京大学医学部耳鼻咽喉科学教室溝口病院 3帝京大学医学部耳鼻咽喉科学教室市原病院
ページ範囲:P.213 - P.217
文献概要
三叉神経痛は,三叉神経知覚根部周辺の刺激によって生じる顔面三叉神経領域の疼痛であるが,頭部,顔面,眼,鼻咽腔,口腔,歯の疼痛として初診時に各科を受診し,とくに他科領域の疾患で,自覚症状や臨床症状に乏しい場合には,原因不明の三叉神経痛として長期間経過していることがある。今回われわれは,初診時に特発性三叉神経痛として診断され治療を受け,後にその原因疾患が明らかとなった篩骨洞嚢胞,硬膜外膿瘍を合併した前頭洞嚢胞および脳腫瘍2例の記4症例を経験したので報告する。
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