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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科64巻3号

1992年03月発行

文献概要

原著

外耳道有生異物(フタトゲチマダニ)の2症例

著者: 大井聖幸14 小野寺亮1 河田藤治2 山口昇3

所属機関: 1東北公済病院耳鼻咽喉科 2河田耳鼻咽喉科 3埼玉医科大学短期大学 4現:東北大学医学部附属病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.227 - P.231

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 緒言
 外耳道有生異物では一般に昆虫が多いが,ダニ,マダニ類の報告例は少ない。
 マダニ類は主として野生物動や家畜に寄生するが,ときに人体にも寄生し,ピロプラズマ病,野兎病,再帰熱,ライムボレリア症などの細菌感染症や,ロシア春夏脳炎や出血熱などのウイルス感染症,ロッキー山紅斑熱や丘疹熱などのリケッチア感染症を媒介する1)ので,臨床上も重要である。近年,マダニ類の人体寄生例の報告は増加しているが,その多くはマダニ属のものであり,チマダニ属の症例は少なく2),また外耳道に寄生した症例は極めて少ない。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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