icon fsr

文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科64巻4号

1992年04月発行

原著

蝶形骨洞癌の2症例

著者: 中丸裕爾1 酒井昇1 滝沢昌彦1 犬山征夫1

所属機関: 1北海道大学医学部耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.299 - P.303

文献概要

 緒言
 副鼻腔に発生する悪性腫瘍は,そのほとんどが上顎洞原発であり,蝶形骨洞原発のものは非常に稀である。われわれの検索し得た範囲では,蝶形骨洞原発の悪性腫瘍の報告は,本邦で28例,欧米でも44例を認めるに過ぎない。蝶形骨洞原発の腫瘍は,洞内にとどまっている間は症状を現わさず,洞外に進展して初めて症状を呈するため早期発見が難しい。また蝶形骨洞周囲には,視神経,動眼神経,三叉神経,滑車神経などの脳神経や海綿静脈洞,さらには大脳が隣接しているため,治療も難しく極めて子後が悪い。今回われわれは,蝶形骨洞原発の扁平上皮癌の2例を経験したので,若干の文献的考察を加えて報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

雑誌購入ページに移動
icon up

本サービスは医療関係者に向けた情報提供を目的としております。
一般の方に対する情報提供を目的としたものではない事をご了承ください。
また,本サービスのご利用にあたっては,利用規約およびプライバシーポリシーへの同意が必要です。

※本サービスを使わずにご契約中の電子商品をご利用したい場合はこちら