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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科64巻5号

1992年05月発行

文献概要

トピックス 補聴器の処方

補聴器使用上の問題点

著者: 友松英男1

所属機関: 1丸山記念総合病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.349 - P.353

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 はじめに
 難聴はコミュニケーション障害の一つであり,難聴者自身にとっては大きなハンディキャップである。このハンディキャップを克服あるいは軽減する一方法として補聴器装用がある。補聴器の原理はいたって簡単である。基本構造は①音声信号を電気信号に変換するマイクロホン,②電気信号を増幅調整する電気増幅器,③電気信号を音に変換するイヤホンから構成されている。補聴器内部の信号処理はアナログ型からアナログ・デジタルの混合型,最近では純デジタル補聴器も開発,製品化された。しかしながら人間の高度な聴覚の代役には現在いまだつとまっていない。
 補聴器のフィッティング原理も簡単である。原理は言語周波数帯域を補聴器で増幅し,難聴者の残存聴野に入れようとするものである。しかし,実際のフィッテングは非常に困難でかつ繁雑である。なぜなら難聴者の聴覚・聴能に関していまだ未知の部分が多く,また装用環境,心理的要因が深く関与しているからである。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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