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鏡下咡語
老人の蓑
著者: 清水哲夫
所属機関:
ページ範囲:P.380 - P.381
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昨年の暮,体調を崩し歳が歳だけにまさかと思い,正月休みの明けるのを待って検査入院し,肥満を指摘された。初めて入院してみたが,まことに退屈なもので随筆を書き始めた。窓越しに降る雪を見ていると不思議に心が鎮まり,過ぎ去った歳月が想い出される。
原爆,月への第一歩,ソ連邦の崩壊,等々予想外の劇的な事が次々と起こり,有史以来何千年という時の流れの中で,時間を濃縮したような時代に偶然にも生まれ合わせた。今後何が起きるのか予測できないが,少しでも生きながらえ時勢の変遷を見たいと思う。
昨年の暮,体調を崩し歳が歳だけにまさかと思い,正月休みの明けるのを待って検査入院し,肥満を指摘された。初めて入院してみたが,まことに退屈なもので随筆を書き始めた。窓越しに降る雪を見ていると不思議に心が鎮まり,過ぎ去った歳月が想い出される。
原爆,月への第一歩,ソ連邦の崩壊,等々予想外の劇的な事が次々と起こり,有史以来何千年という時の流れの中で,時間を濃縮したような時代に偶然にも生まれ合わせた。今後何が起きるのか予測できないが,少しでも生きながらえ時勢の変遷を見たいと思う。
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