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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科64巻6号

1992年06月発行

原著

CO2レーザー下甲介手術—その適応と有効性について

著者: 窪田市世1 鍋島みどり1 森田恵1 石井哲夫1

所属機関: 1東京女子医科大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.435 - P.440

文献概要

 緒言
 下甲介手術におけるLaser Surgeryの応用はまだ歴史が浅く,1977年Lenz1)のArレーザーによる報告から10年余といったところであるが,この間各施設でさまざまな改良が加えられ,かなり完成された形で現在臨床化されている。本邦ではCO2レーザーと接触型Nd:YAG (以下,YAGと略)レーザーが主流になっているが,CO2レーザーは粘膜表層のみを蒸散させる下甲介焼灼術であるのに対し,接触型YAGレーザーは下甲介切除術に近い組織深達性があり多少趣を異にする。すなわちCO2レーザー光はその性質上吸収率が高く,また反射散乱率も低く,色素選択性がないため2),鼻アレルギーなどの疾患において鼻粘膜表層のみを効率よく安全に焼灼するのに適しているといえる。今回われわれは難治性の鼻閉疾患としてハウスダスト(以下,HDと略)アレルギーおよび,血管運動性鼻炎,花粉症,肥厚性鼻炎症例に対してCO2レーザー下甲介手術を施行し,その適応と有効性について検討した。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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