文献詳細
原著
閉塞性睡眠時無呼吸症候群の診断におけるダイナミックセファロメトリーの有用性について
著者: 岡本牧人1 藤田史朗2
所属機関: 1北里大学医学部耳鼻咽喉科 2
ページ範囲:P.543 - P.549
文献概要
閉塞性睡眠時無呼吸症候群治療における口蓋垂軟口蓋咽頭形成術Uvulopalatopharyngoplasty (以下,UPPP)1)の有用性については懐疑的意見もあるが50%ないし60%の症例に改善が得られるというのが一般的考え方である2,3)。術者にとって現在の最大の関心はどうすれば術前に手術が有効かどうかを予測出来るかということであり,そのためのさまざまな研究が行われている4,5)。
本疾患の診断におけるセファロメトリーの有用性については種々の報告がある6〜8)が,セファロメトリーも他の検査と同様,術前の予測性を十分に達成しているとはいい難い3)。そこでわれわれはセファロメトリーにおける計測点を増やすとともに呼吸および体位変化時の計測(ダイナミックセファロメトリー)を施行することにより,本疾患の診断およびUPPPの有効性についての術前の予測性に有用なパラメータを見いだしたので報告する。
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