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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科64巻8号

1992年08月発行

文献概要

トピックス 耳小骨連鎖再建術

人工耳小骨によるOssiculoplasty

著者: 山本悦生1

所属機関: 1神戸市立中央市民病院耳鼻咽喉科

ページ範囲:P.581 - P.587

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 はじめに
 耳小骨連鎖が慢性中耳炎の病変により破壊されていたり,先天性に欠損している場合に,耳小骨形成が行われる。その形成材料としては,人間の耳小骨(自家あるいは保存同種耳小骨)が最適で,術後の成績も良好である。しかし,先天性奇形はもともと耳小骨は欠損しているし,真珠腫などの高度の病変がある中耳炎では,耳小骨にも病変が及んでいて,本人のものは使用できない。また,保存骨は数多く常備するのが困難である。かような場合に使用される人工耳小骨としては,従来,金属材料(ステンレススチール,タンタルムなど)や有機材料(ポリエチレン,シリコン,テフロン)で作製されたものがあるが,組織親和性,生体内安定性が悪く,排出されることが多かった。最近,第3の医川材料として登場した無機材料のセラミックスが注目を集め,人工耳小骨として多く使用されるようになった。以下,セラミック製人工耳小骨について述べる。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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