文献詳細
原著
文献概要
緒言
高齢化社会の到来により,さまざまな分野において高齢者とのコミュニケーションを必要とする社会的ニーズの増加が予想される。しかし,高齢者の場合,生理学的な聴力低下(老人性難聴)のみられる場合が多く,これによるコミュニケーション障害は無視できない大きな問題である。
こうしたコミュニケーション障害には主に2つの要素が存在する。一つは音そのものが聞き取れない,つまり純音聴力レベルの低下であり,もう一つは音は聞き取れるが言葉として理解できない,あるいは聞き違え(以下,語音異聴と表記する)をしてしまう,つまり語音弁別能の低下である。前者に関しては現在までに数多くの検討がなされてきたが,後者,とくに語音異聴に関する検討は十分とはいえない。
高齢化社会の到来により,さまざまな分野において高齢者とのコミュニケーションを必要とする社会的ニーズの増加が予想される。しかし,高齢者の場合,生理学的な聴力低下(老人性難聴)のみられる場合が多く,これによるコミュニケーション障害は無視できない大きな問題である。
こうしたコミュニケーション障害には主に2つの要素が存在する。一つは音そのものが聞き取れない,つまり純音聴力レベルの低下であり,もう一つは音は聞き取れるが言葉として理解できない,あるいは聞き違え(以下,語音異聴と表記する)をしてしまう,つまり語音弁別能の低下である。前者に関しては現在までに数多くの検討がなされてきたが,後者,とくに語音異聴に関する検討は十分とはいえない。
掲載誌情報