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文献概要
原著
13トリソミー症候群3例の側頭骨病理所見
著者: 小山悟1 加我君孝2
所属機関: 1帝京大学医学部耳鼻咽喉科 2東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.657 - P.661
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13トリソミー症候群は1960年にPatauら1)により,Dトリソミー症候群(13-15トリソミー)として初めて報告された。本症候群は特異な顔貌と多数の外表奇形,無嗅脳症,心奇形さらに内臓奇形を伴う染色体異常として,現在までに100例近くの報告がある。
聴力障害に関してはCalverら2)によると約80%に認められたと報告されているが,難聴の種類については記載がない。またその側頭骨病理の報告はMottetら3)を始めとして17症例の報告がある。これらの報告の中では,内耳,中耳,外耳に異常が指摘されているが,はっきりとした側頭骨病理学的概念は確立されていないように思われる。
われわれは13トリソミー症候群3症例の側頭骨病理を検討したので報する。
13トリソミー症候群は1960年にPatauら1)により,Dトリソミー症候群(13-15トリソミー)として初めて報告された。本症候群は特異な顔貌と多数の外表奇形,無嗅脳症,心奇形さらに内臓奇形を伴う染色体異常として,現在までに100例近くの報告がある。
聴力障害に関してはCalverら2)によると約80%に認められたと報告されているが,難聴の種類については記載がない。またその側頭骨病理の報告はMottetら3)を始めとして17症例の報告がある。これらの報告の中では,内耳,中耳,外耳に異常が指摘されているが,はっきりとした側頭骨病理学的概念は確立されていないように思われる。
われわれは13トリソミー症候群3症例の側頭骨病理を検討したので報する。
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