文献詳細
原著
文献概要
緒言
上顎癌は顔面という整容上最も重要な部位に発生するため,従来,十分な切除がためらわれる傾向にあった1,2),しかし,近年の治療において微小血管吻合を用いた遊離複合組織移植の果たす役割は多大なものとなっており,拡大切除により失われる形態および機能の再建を飛躍的に向上させた3,4)。
われわれは,それら再建の一環として,通常閉鎖されている患側鼻腔を,残存する鼻中隔粘膜と遊離組織の皮膚面で形成することを試みてきた。今回,鼻腔形成を行った4例と行わなかった3例に関し,同術式の利点・問題点を検討したので報告する。
上顎癌は顔面という整容上最も重要な部位に発生するため,従来,十分な切除がためらわれる傾向にあった1,2),しかし,近年の治療において微小血管吻合を用いた遊離複合組織移植の果たす役割は多大なものとなっており,拡大切除により失われる形態および機能の再建を飛躍的に向上させた3,4)。
われわれは,それら再建の一環として,通常閉鎖されている患側鼻腔を,残存する鼻中隔粘膜と遊離組織の皮膚面で形成することを試みてきた。今回,鼻腔形成を行った4例と行わなかった3例に関し,同術式の利点・問題点を検討したので報告する。
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