文献詳細
原著
特異な経過をとった聾型突発性難聴の1例
著者: 浅井俊幸1 繁英一1 佐藤信清2 酒井昇2 犬山征夫2
所属機関: 1砂川市立病院耳鼻咽喉科 2北海道大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.835 - P.838
文献概要
突発性難聴の聴力予後については多くの報告があるが,一般には前庭症状を伴うもの,聴力障害が高度なものほど予後が悪いと言われている。また聾になったものでは,治癒はほとんど望めないと考えられる。
今回われわれは,突然のめまい発作で発症し16日間経過後,めまい発作がかなり落ち着いてから難聴が出現して聾になり,これが最終的には治癒に至った,稀な経過をとった聾型突発性難聴の1例を経験したので報告する。
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