文献詳細
原著
アレルギー性鼻炎に対する炭酸ガスレーザーによる鼻腔粘膜焼灼術
著者: 斉藤彰治1 新川敦2 橘田豊2 鈴木秀則2 飯田政弘2
所属機関: 1斉藤耳鼻咽喉科医院 2東海大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.871 - P.876
文献概要
アレルギー性鼻炎に対しては,薬物,減感作療法,手術などいろいろな治療法が行われている。なかでも非吸収性ステロイドの点鼻薬,抗アレルギー剤を中心とした薬物治療は,アレルギー性鼻炎の基本的な治療となっている。さらに,薬物治療にも抵抗する患者に対しては,以前より種々の手術療法や星状神経ブロックなどの治療が行われている。手術治療のうち炭酸ガスレーザーによる下鼻甲介手術は須藤ら1),福武ら2),友田ら3)が有効な治療法であると報告している。著者らは前者らとは異なり,1回の焼灼術にてどの程度の効果が得られるかを主目的として,保存的治療に抵抗する通年性アレルギー性鼻炎患者に対して,外来での炭酸ガスレーザーによる鼻腔粘膜焼灼術を施行した。今回は56症例において自覚症状の術前術後の変化を問診し,本治療法の有効性,手術効果について検討したので報告する。
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