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文献詳細

雑誌文献

耳鼻咽喉科・頭頸部外科65巻13号

1993年12月発行

原著

気管原発と考えられた扁平上皮癌の1例

著者: 山田弘之1 岸岡睦子1 浜口幸吉1 鵜飼幸太郎1 坂倉康夫1

所属機関: 1三重大学耳鼻咽喉科学教室

ページ範囲:P.1011 - P.1016

文献概要

 はじめに
 喉頭の腫瘍がわれわれ頭頸部外科医にとって割合よく遭遇する疾患である一方で,気管原発の腫瘍は喉頭に隣接する領域でありながら,経験する機会に恵まれない疾患である。しかし,気管でもその上方の頸部気管は隣接臓器に甲状腺や下咽頭・頸部食道を有し,手術の際に目にする部位であり,操作する機会は多いといえる。気管原発腫瘍は喉頭腫瘍と同じ上気道疾患であることから,われわれ頭頸部外科医が扱うべき疾患であり,たとえその頻度が少ないとはいえ知っておかねばならない疾患であるといえる。
 気管腫瘍,なかでも悪性腫瘍は,本邦では腺様嚢胞癌が多く,扁平上皮癌は少ないとされている1,2)。最近われわれは気管原発と考えられた扁平上皮癌を治療する経験を得たので,若干の文献的考察を加え報告する。

掲載誌情報

出版社:株式会社医学書院

電子版ISSN:1882-1316

印刷版ISSN:0914-3491

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