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原著
外来で行う保存的鼓膜形成術—術式の改良と聴力改善について
著者: 新川敦1 橘田豊1 斎籐彰治2 梅原潤一1 坂井真1
所属機関: 1東海大学医学部耳鼻咽喉科学教室 2斎藤耳鼻咽喉科医院
ページ範囲:P.105 - P.110
文献購入ページに移動通常の鼓膜形成術(Myringoplasty)のかわりに,シガレットペーパーやステリストリップなどを用いる保存的鼓膜閉鎖法(office closure method)に準じた手術手技で,グラフトを生着させる術式であるならば,手術侵襲も少なく外来での手術が可能である。われわれは従来より組織接着剤と同種乾燥硬膜(lyophylized homograft dura,以下LHD)を用いて,外来にて鼓膜を閉鎖形成すること(保存的鼓膜形成術,conservative myringo-plasty)を試みている1,2)。今回は過去3年間の手術症例数が243例に達し,聴力を中心とした術後成績を検討したので,その成績に検討を加え,特に術前術後の聴力改善の効果を検討したので報告する。
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