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文献概要
原著
内耳奇形に脈絡膜欠損症を合併し,混合性難聴を呈した小児の1例
著者: 吉本世一1 室伏利久1 加我君孝1
所属機関: 1東京大学医学部耳鼻咽喉科学教室
ページ範囲:P.345 - P.349
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内耳奇形は近年の画像診断の技術の進歩により診断が容易になってきた1)。内耳奇形のタイプ,またそれに伴う臨床症状は症例ごとに様々であることも知られてきた2)。したがって,難聴,平衡機能の評価,さらにしばしば合併する他部位の先天性異常に対して,1例1例充分な検討をする必要があると考えられる。われわれは内耳奇形を伴う難聴に先天性脈絡膜欠損症を合併し,さらに成長してからの聴力検査にて混合性難聴であることが判明した小児の1例を経験したので報告する。
内耳奇形は近年の画像診断の技術の進歩により診断が容易になってきた1)。内耳奇形のタイプ,またそれに伴う臨床症状は症例ごとに様々であることも知られてきた2)。したがって,難聴,平衡機能の評価,さらにしばしば合併する他部位の先天性異常に対して,1例1例充分な検討をする必要があると考えられる。われわれは内耳奇形を伴う難聴に先天性脈絡膜欠損症を合併し,さらに成長してからの聴力検査にて混合性難聴であることが判明した小児の1例を経験したので報告する。
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