文献詳細
原著
動眼神経麻痺を主症状とした後部副鼻腔嚢胞の1症例
著者: 笹森史朗12 渡邊敏明3 大和田健司4 三河茂喜4 村井和夫5
所属機関: 1岩手県立胆沢病院耳鼻咽喉科 2現:岩手医科大学耳鼻咽喉科 3岩手県立胆沢病院眼科 4岩手県立胆沢病院脳神経外科 5岩手医科大学耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.391 - P.394
文献概要
後部副鼻腔嚢胞は比較的稀な疾患であり,その主要な症状は眼症状と頭痛である1)。これらのうち最も頻度が高く著明な症状は眼症状であるが,その多くは視力障害で2),動眼大神経麻痺のみを呈する例の報告は極めて稀である。
今回われわれは視力障害を伴わずに動眼神経麻痺で発症した後部副鼻腔嚢胞の1症例を経験したので,その概要を報告するとともに動眼神経麻痺の成因について考察を行った。
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