文献詳細
原著
頭頸部悪性腫瘍動注療法における皮下埋め込み式リザーバーの使用経験
著者: 川名正博1 五十嵐文雄1 野々村直文1 中野雄一1
所属機関: 1新潟大学医学部耳鼻咽喉科
ページ範囲:P.495 - P.498
文献概要
頭頸部悪性腫瘍の治療において,抗癌剤の局所動注療法は広く普及した治療法である1)。薬剤注入の方法として,当科では従来より留置したカテーテルの先端を体外に露出させ,滅菌ガーゼで保護する方法をとってきた。しかし,この方法は入浴や洗髪の問題をはじめ,日常生活上多くの制約を伴う。このような患者の負担を軽減する目的で,皮下埋め込み式リザーバー(以下:リザーバー)を1989年に動注留置材料として採用し,その手技を報告した2)。その後の3年7ヵ月間に本法を11例に応用したので,術式,注意点などを含めた使用経験を報告する。
掲載誌情報