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講座 頭頸部外科に必要な局所解剖・6
文献概要
静脈の解剖はとかく冷遇されやすい。複雑で変異に富むからすっきりした成果が得にくい。たいていは動脈に準ずるかたちで処理され,詳細は放置されることになる。しかし手術では,複雑さに加え壁の薄い静脈の処理に思いのほか気を遣うのではないだろうか。それに加え,一般にリンパ系は静脈に沿って発達し,とくに頸部には,全身のリンパ系が集まる静脈角が存在する。もちろん個個の静脈について言及する余裕はないが,基幹静脈について概要を把握するよう努めたい。
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