文献詳細
原著
文献概要
はじめに
熱傷や創傷時の被覆保護剤として,ポリ-N-アセチルグルコサミン(一般名キチン)繊維で作られた医用材料が広く使用されている。頭頸部領域においても,穿孔鼓膜に対する保存的穿孔閉鎖や中耳手術1),副鼻腔手術後の鼻内タンポンとしての使用などが報告されている1,2)。キチンは創面への密着性に優れ,生体親和性が高く,表皮形成を促進する作用などを有している3,4)。そこでキチンのこれらの性質を利用し,鼓膜の穿孔部位にキチンを密着させ慢性中耳炎の鼓膜穿孔が閉鎖される割合について検討を行った。
熱傷や創傷時の被覆保護剤として,ポリ-N-アセチルグルコサミン(一般名キチン)繊維で作られた医用材料が広く使用されている。頭頸部領域においても,穿孔鼓膜に対する保存的穿孔閉鎖や中耳手術1),副鼻腔手術後の鼻内タンポンとしての使用などが報告されている1,2)。キチンは創面への密着性に優れ,生体親和性が高く,表皮形成を促進する作用などを有している3,4)。そこでキチンのこれらの性質を利用し,鼓膜の穿孔部位にキチンを密着させ慢性中耳炎の鼓膜穿孔が閉鎖される割合について検討を行った。
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