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鏡下咡語
Weberを聴く
著者: 浅井良三1
所属機関: 1財団法人兵庫イアーバンク
ページ範囲:P.766 - P.767
文献購入ページに移動 最近の聴力検査はオージオメーターを使用するから,従来行われてきたWeber, Rinne, Schwabachなどの検査は行われなくなった。Weber, Rinne, Schwabach試験と呼ばれる聴力検査は気導,骨導検査の比較検査であるからオージオメーターでも当然判定可能である。オージオグラムにおける左右の骨導の比較がWeber,一側耳の気骨導の比較がRinne,骨導聴力値がSchwabachを示すはずである。
これらのうちWeber検査は聴力検査として1834年に提示された。Weberははじめ外耳道孔を指頭で栓をすると自声強聴になることに気づいた。彼はなぜかと考えつつ音叉を頭頂部において聴くとやはり耳栓した側の耳に音は大きく聞こえる。彼はこれを外耳道や鼓室のresonnanceによると説明した。その後,中耳炎など伝音障害のある場合にその耳に大きく聞こえることを知り,これにもとづきWeber試験が聴力検査の一つとして採り上げられたのである。
これらのうちWeber検査は聴力検査として1834年に提示された。Weberははじめ外耳道孔を指頭で栓をすると自声強聴になることに気づいた。彼はなぜかと考えつつ音叉を頭頂部において聴くとやはり耳栓した側の耳に音は大きく聞こえる。彼はこれを外耳道や鼓室のresonnanceによると説明した。その後,中耳炎など伝音障害のある場合にその耳に大きく聞こえることを知り,これにもとづきWeber試験が聴力検査の一つとして採り上げられたのである。
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