文献詳細
原著
喉摘者検診で発見された早期肺癌(重複癌)の1症例
著者: 波多野篤1 齋藤龍介1 宇野芳文1 前川学1 金谷眞1 大原利憲2 浜家一雄3
所属機関: 1岡山済生会総合病院耳鼻咽喉科 2岡山済生会総合病院外科 3岡山済生会総合病院病理
ページ範囲:P.769 - P.772
文献概要
近年悪性腫瘍の診断,治療の進歩に伴う早期発見,早期治療により治癒および長期生存しうる症例が数多くみられるようになった。その一方治癒に伴う患者の高齢化などのために他の悪性腫瘍との合併例,いわゆる重複癌の症例が増加している。このため第一癌を治療後,局所再発および転移病変ばかりでなく,第二癌の発生も考慮した注意深い経過観察が重要となってくる。今回,第一癌である喉頭の扁平上皮癌術後経過観察中に,喀痰細胞診にて肺癌を早期に発見し,第二癌に対しても根治治療し得た1例を経験したので報告する。
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