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原著
サイログロブリンの免疫染色により確定診断がなされた右側頸部原発甲状舌管癌の1例
著者: 貝森光大1 高谷彦一郎1 神均2 宮野和夫2 黒滝日出一3 沢田美彦4
所属機関: 1青森県立中央病院臨床検査部 2青森県立中央病院耳鼻咽喉科 3弘前大学医学部第一病理学教室 4弘前市立病院内科
ページ範囲:P.9 - P.13
文献購入ページに移動甲状舌管嚢胞および鰓溝性嚢胞は先天性頸部腫瘤の大半を占め,ごくまれに悪性化するが,両者の発生部位的特異性などから鑑別診断は比較的容易と考えられている1〜3)。最近,著者らは,解剖学的発生部位などから鰓溝性嚢胞癌を強く考えたが,1)組織学的に甲状腺癌類似の乳頭状腺癌であること,および2)免疫組織学的に嚢胞壁上皮と癌細胞の両方にサイログロブリンが証明されることから甲状舌管癌と診断したまれな1例を経験したので報告する。
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